石綿作業主任者

石綿作業主任者とは、アスベスト（石綿）と呼ばれる材質を使用している建築物や工作物の解体等の作業をする際に、作業員がアスベストによる健康被害に合わないように現場の作業の指揮や監督を行う人の事です。
アスベストが使用されている建築物又は工作物の解体等の作業に係る業務を行う場合は、この石綿作業主任者を選任しなければならない事が法律で義務付けられています。

アスベストというのは建物などの断熱材や防火材として大量に使用されていましたが、人体に害があるという事が分かり、今では全面的に使用が禁止になっています。
しかし、使用が禁止になる前に建てられた建築物には、このアスベストがまだ使用されている事があり、そういった建築物を解体する場合に作業員がアスベストの危険にさらされてしまう可能性があります。
ですから、そういった現場では、作業員をアスベストの被害から守るために、専門的な知識を持った石綿作業主任者が、現場を監督する必要があります。

この仕事をするには石綿作業主任者としての資格を取得する必要があります。
この資格は試験を受けるのではなく講習を受ける事により資格を取得する事が出来ます。
受講資格は、年齢が18歳以上という以外は特になく、学歴や業務経験に関係なく誰でも受講する事が出来ます。

受講内容は、健康障害及びその予防措置に関する知識、作業環境の改善方法に関する知識、保護具に関する知識、関係法令といった内容で、講習の最後には修了試験が行われます。
この修了試験は落とす為の試験ではないので、講習をしっかりと聞いていれば落ちる事はまずありません。
修了試験に合格すると、石綿作業主任者の資格を取得する事が出来ます。

この資格を取得していれば、解体作業を行う建築関係の仕事をする際に、その知識を活かして責任あるポストで働く事が出来ます。

建築物の解体作業を行う現場で役立つ資格が欲しいという人は、この石綿作業主任者の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。