作業環境測定士

作業環境測定士とは、特定化学物質や放射性物質、有機溶剤、鉱物の粉塵などが発生する作業現場において、それらの測定や作業現場の改善などの業務を行う人の事です。
そういった作業現場には、この作業環境測定士を置く事が義務付けられています。
作業現場で働く人の健康や安全を守る作業環境測定士の仕事はとてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。

この業務を行うには、それなりの専門的な知識が必要になるので、作業環境測定士としての資格を取得しないと、この仕事に就く事は出来ません。
資格試験を受ける為の受験資格は、大学又は高等専門学校で理系の課程を修めて卒業して１年以上の業務経験がある人、高等学校又は中等教育学校で理系のの学科を修めて卒業して3年以上の実務経験がある人、大学又は高等専門学校で理系以外の課程を修めて卒業して3年以上の実務経験がある人など、学歴に応じて定められた年数の業務経験が必要になります。
また、8年以上の実務経験があれば、学歴に関係なく受験資格を取得する事ができ、技術士試験の第二次試験に合格した人や測定法施行規則第17条の各号のいずれかに該当する人も受験する事が出来ます。

この作業環境測定士の資格は、第1種と第2種の区分に分かれています。第1種は、全ての分析をする事ができ、取り扱う分野によって鉱物性粉じん、放射性物質、特定化学物質、金属類、有機溶剤の5つに分かれています。
第2種はデザイン、サンプリング、簡易測定器による分析を行う事が出来ます。
試験科目は、労働衛生一般、労働衛生関係法令、デザイン・サンプリング、分析に関する概論が第1種と第2種の共通科目で、第1種はそれに有機溶剤、鉱物性粉じん、放射性物質、特定化学物質、金属類の5つの中から選ぶ選択科目が加わります。

筆記試験の合格率は第1種が60％程で、第2種が30％程度になります。
筆記試験に合格したら、登録講習を受け、そこで実習により各分野の分析方法学びます。
講習を終えると、作業環境測定士としての資格を取得する事ができます。
この資格を取得すれば、特定化学物質や放射性物質、有機溶剤などを扱う業種で働く際に、手当や昇給が期待できます。

特定化学物質や放射性物質、有機溶剤といった物を扱う現場で役立つ資格が欲しいという人は、この作業環境測定士の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。