玉掛作業者

玉掛作業者とは、ワイヤーロープなどの吊り具を使用してクレーンなどで荷を動かす時に、ワイヤーロープを荷にかけたり、吊り具での荷の移動中に合図をしたりする作業を行うのに必要となる資格を持った人の事です。

クレーンを使って荷を安全に動かすには、クレーンを操縦する人の技術もとても大事ですが、玉掛けをする人の技術もとても大事になります。
ワイヤーロープを荷にかけるときに、上手く重心がとれていないと、運んでいる途中で荷が傾いてしまって危険な状態になってしまう事もあるし、クレーンの運転士に向かって正確に合図しないと、荷がとこかにぶつかったりなどして、事故を起こしてしまう事もあります。
ですから、クレーンで作業をする時には、この玉掛作業者というのは欠かせない存在で、荷重1トン以上の荷をクレーンで運ぶ場合は、この玉掛作業者が玉掛けを行わなくてはならないという事が決められています。

この玉掛作業者の資格は講習を受ける事によって資格を取得する事が出来ます。
受講資格は、年齢が１８歳以上という事以外には特にないので、学歴や実務経験に関係なく１８歳以上であればだれでも受講する事が出来ます。
講習は都道府県労働局長登録教習機関で行われています。

講習内容は学科と実技があり、学科は「クレーン等に関する知識」「クレーン等の玉掛けに必要な力学に関する知識」「クレーン等の玉掛の方法」「関係法令」についての講習を受けます。
実技はクレーン等の玉掛とクレーン等の運転のための合図についての講習を受けます。
この講習科目の中にはクレーン・デリック運転士免許や移動式クレーン運転士免許を取得していれば、免除される科目もあります。

そして講習の最後には、講習で教わった事がしっかりと身に付いているかどうかを確認する為に実技試験が行われます。
この実技試験は落とす為の試験ではないので、講習で教わった事をしっかりと行えば、不合格になる事はほとんどありません。

無事に実技試験を合格すると玉掛作業者の資格を取得する事が出来ます。
この玉掛作業者の資格をもていれば、工事現場や工場などで玉掛け作業を行う事が出来る人として活躍する事が出来ます。

工事現場や工場などで、役立つ資格を取得したいという人は、この玉掛作業者の資格を取得してみてはどうでしょうか。