水先人

水先人とは、たくさんの船舶が行き交う港や海峡、内海において、その場所にあまり詳しくない船の船長を補助して船が安全で効率よく航行することが出来るようにする人の事です。
この資格の正式名称は「水先人」ですが、一般的に「水先案内人」とも呼ばれていて、こちらの呼び方のほうが有名かもしれません。

海上においては、それぞれの場所によって風や波、水深等などの自然条件が異なります、またその水域特有の通航ルールががある場合もあるので、場所によって水先人として必要な知識も異なってきます。
ですから、この水先人の資格取得は場所ごとになっていて、自分が資格を持っている海域以外の場所で水先人をする事はできません。
現在この水先人の資格の海域は全国で３５箇所に別れています。

この水先人の資格は、業務を行う船舶の規模によって１級から３級まで分かれています。
３級は上限2万トンまで（但し危険物積載船は不可）の船舶の水先案内人を行う事が出来ます。
２級は、5万トンまで（危険物積載船は2万総トンまで）、１級は船の大きさに制限はありません。

受験資格はそれぞれの級ごとに異なっています。
３級は航海士以上、または実習1年以上の経験がある人。
２級は海以遠の乗船履歴で航海士以上又は実習生以上で総トン数1,000トン以上の船舶への1年以上の乗船経験がある人。
１級は航行区域沿岸以遠で総トン数3,000トン以上の船舶に2年以上船長として乗船経験がある人、となっています。

試験内容は海上の航法に関する法規、当該水先区における気象や海象などについて、船舶の操縦に関する知識や技能など、船の航行に関する幅広い知識が求められます。
この水先人の免許の有効期限は５年間となっています。

船舶関係の仕事がしたいという人は、この水先人の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。