船舶料理士

船舶料理士とは、船舶の中で働く乗務員に出す食事を調理したり管理したりする人のことで、いわば船舶の中のコックさんと言ったところです。

船舶料理士は船員の食事を管理する訳ですから、しっかりとした料理の技術、栄養管理や衛生管理に関する知識がないといけません。
それらの技術や知識があることを証明する資格が船舶料理士の資格です。
近海区域か遠洋区域を航行区域とする総トン数1000t以上の船舶、第3種従業制限のある総トン数1000t以上の漁船は船舶料理士が調理業務を担当することが義務づけられています。

この資格を取得するには、船や海に関する知識ではなく、あくまで食に関する幅広い知識が求められます。
船舶料理士の資格試験は筆記試験と実技試験があり、筆記試験は衛生法規や食品学、栄養学、食品衛生学、公衆衛生学、調理理論、食文化概論といった、食事に関する栄養や衛生についての試験になります。
実技試験は日本料理、西洋料理、中華料理を決められた時間内に実際に調理して調理技術を試されます。

この船舶料理士の資格は、調理士や栄養士の資格をすでに取得している人や、船舶調理士養成学校で学科終了していて乗船歴が2年以上あるという人、海員学校の司ちゅう・事務化の卒業者で乗船歴2年以上の人は無試験でこの船舶料理士の資格を認定してもらえます。

船の中で調理関係の仕事がしたいという人はこの船舶料理士の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。


船舶料理士　資格試験

受験資格
２０歳以上でかつ過去１０年以内に１年以上船舶の調理の実務経験があり2名以上の船長からその能力を証明された者。

試験日　
１０月中旬から下旬にかけて実施されますが試験を受ける人が5名を下回った場合試験自体中止となる場合もあります。