消防設備士

消防設備士とは消火や防火設備の工事や整備を行う技術者の事です。
デパートやホテル、劇場といった建物は、その用途や規模に合わせてスプリンクラー設備や自動火災報知設備といった消防用設備等又は特殊消防用設備等を設置する事が法律により義務づけられています。
消防設備というのは、いざという時に大事な人命を守るとても重要な設備です。
ですから、その設置工事や整備を行う人は、消防設備に関して専門的な知識を求められるので、この仕事をするには消防設備士としての国家資格を取得する必要があります。

この消防設備士の資格は甲種と乙種の２種類があり、さらにそれぞれ指定区分が分かれています。
そして甲種は、それぞれの指定区分に応じた消防用設備の工事や整備、点検をする事ができ、乙種は整備や点検をすることが出来ますが、工事をする事は出来ません。

この指定区分は、第１類は、屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、第２類は泡消火設備、第３類は不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備、第４類は自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、第５類 金属製避難はしご、救助袋、緩降機、第６類は消火器、第７類は漏電火災警報器、特類は特殊消防用設備等について扱う事が出来ます。
この区分の中で第６類と第７類については乙種のみで、特類については甲種のみになります。

受験資格は甲種の場合は、実務経験の年数や取得している資格、学歴などの様々な規定があります。
乙種の方は特に規定がなく誰でも受験する事が出来ます。
試験はどちらも筆記試験と実技試験があり、合格率は甲種が30％前後で乙種が40％前といった感じなので、合格するのはそこそこ難しい試験と言えるでしょう。

無事に試験に合格すれば、資格を取得する事ができ、消防設備士として働く事が出来ます。
この資格を取得していいれば、設備業やビル管理業などへの就職が有利になるし、昇給やキャリアアップも期待出来ます。

設備業やビル管理業の業界で働くのに役立つ資格が欲しいという人は、この消防設備士の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。