原子炉主任技術者
原子炉主任技術者とは、原子力発電所において安全に作業が行われているかを監督する人の事です。
原子炉の設置者は、原子炉の運転に関しての保安の監督を行わせるために、原子炉主任技術者を選任しなければなならない事が「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」によって義務付けられています。
日本の電気供給というのは、かなりの割合で原子力発電所に頼っています。
ですから、みんなが快適な生活を送る為には原子力発電所というのは無くてはならない存在です。
しかし、原子力というのは膨大なエネルギーを得る事が出来るのですが、その分とても危険なものでもあります。
原子力発電所で大きな事故が起こってしまうと、その場の被害だけでなく、近隣の大気や土壌、水が放射能で汚染され、環境や人体に多大な被害を与えてしまう事になります。
ですから、そんな事にならないように原子炉の運転には、安全の為に細心の注意を払わなければなりません。そんな、原子炉の運転に関しての保安の監督を行う原子炉主任技術者の仕事は、人や環境を守る為のとても重要な仕事と言えるでしょう。
この仕事を行うには、当然の事ながら原子炉についての専門的な知識が必要になります。
ですから、この仕事に就くには原子炉主任技術者としての国家資格を取得する必要があります。
この資格を取得するには、まず筆記試験を受けなければならないのですが、この筆記試験を受ける為の受験資格は特に規定が無いので、年齢や学歴、業務経験に関係なく誰でも受験する事が出来ます。
試験の内容は、原子炉に関する理論や設計、法令などが出題されます。筆記試験の合格率は10~20%といったところなので、合格するのはなかなか難しい試験と言えるでしょう。
原子炉主任技術者の資格を取得するには、筆記試験だけでなく口述試験も受けなければなりません。
この口述試験を受ける為の受験資格は、筆記試験の合格した者で、原子炉の運転に関する業務に6か月以上従事した者、もしくは経済産業大臣および文部科学大臣が指定した講習機関等で原子炉の運転に関する課程を修了した者となっています。
ですから、筆記試験に合格したからといって、誰でもすぐに口述試験を受けられるという訳ではありません。
この口述試験の合格率は50%程と言われているので、口述試験にしてはシビアな試験と言えるでしょう。
無事に口述試験に合格すれば、原子炉主任技術者の資格を取得する事が出来ます。
原子力発電所で、安全を管理する仕事がしたいという人は、この原子炉主任技術者の資格取得を目指してみてはどうでしょうか。
原子炉主任技術者 資格試験
関連サイト
経済産業省
受験資格
筆記試験は特にないが、口頭試験は業務経験、または定められた機関での講習が必要
試験日
筆記試験:5月下旬頃 口述試験:8月下旬頃
お勧め書籍紹介
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